「山口ゆめ花博」の記録

 明治150年プロジェクト「やまぐち未来維新」の中核イベントとして、平成30年9月14日から11月4日の52日間、山口ゆめ花博(第35回全国都市緑化やまぐちフェア)を開催しました。

 「ゆめの未来公園はじまる!」をキャッチフレーズに、1,000万の山口県の花が咲き誇る会場で、2,000を超えるイベントを繰り広げ、136万人の方にご来場頂きました。

1.概要

名称第35回全国都市緑化やまぐちフェア
(愛称:山口ゆめ花博)
会期平成30年9月14日(金曜日)~11月4日(日曜日)【52日間】
有料エリア9時00分~21時00分 / 無料エリア9時00分~17時00分
テーマ■全国都市緑化やまぐちフェアの開催テーマ
 山口から開花する、未来への種まき。
 ~150年を振り返り、次の150年につなぐ~

■全国都市緑化フェア 統一開催テーマ
『緑ゆたかなまちづくり』
 ~窓辺に花を・くらしに緑を・街に緑を・あしたの緑をいまつくろう~
総入場者数136万8,445人
(1日あたり 最高7万7,082人(10月7日))
会場■山口きらら博記念公園(山口市阿知須)
■連携会場
 県内各地の公園・緑地、環境拠点、花や緑の名所、道の駅等のうち、山口ゆめ花博の趣旨に沿って展示、イベント、情報発信等を行う場所(61箇所)を「連携会場」と位置づけて展開した。
会場エリアウェルカムゾーン、花の谷ゾーン、庭のパビリオンゾーン、森のピクニックゾーン、山の外遊びゾーン、海の外遊びゾーン、2050年の森ゾーン、海の大草原ゾーン、維新体験館
入場料大人:1,200円
高校生:800円
小・中学生:600円
シンボルマークのデザイン
主催者等主催者:山口県、山口市、公益財団法人都市緑化機構
提唱者:国土交通省
運営主体:第35回全国都市緑化やまぐちフェア実行委員会

2.6つの特徴(コンセプト)

(1)咲き誇る1,000万の山口県の花

 シンボル大花壇では、景観デザイナー槇島みどり氏のデザインにより、5つのコンセプトの花庭(お出迎えの花庭、おいしい花庭、おもてなしの花庭、散策の花庭、学びの花庭)をひとつの整形式庭園として構成しました。
 整形式の庭園としては、国内最大級の規模(約8,000平方メートル)となりました。

(2) 山口県から始まる新しい公園の提案

 従来の全国都市緑化フェアの内容を大きく進化させた「新しい全国都市緑化フェア」に挑戦するとともに、「ゆめの未来公園はじまる!」をキャッチフレーズに、フェアの中で公園の新たな利活用の方向性を提案することとし、様々な企画に取り組みました。
 山口大学との官学共同研究に基づき、子どもたちが自ら遊びを創造し、体験できる「子どもの育ちを支える公園」や新しいライフスタイル、健康づくり等を提案した庭園の出展、民間のノウハウを導入した森や海のロケーションを活かしたアクティビティやレストランの設置等、新たな公園の魅力の創出やサービスの提供、更には、県民の提案による多彩なイベントやボランティアの参加など、新たな公園利用や将来の公園を支える人材育成を目指したプログラム等を展開し、新しい都市公園のあり方のモデルを全国に向けて提案しました。

●山口大学と県の共同研究による「子どもの育ちを支える公園」
 きらら little kids’ garden
●未来提案の庭
 健康の庭 Well-being Garden
●自治体出展の庭
 テレワーク×燃料電池の庭
●造園の技と美の庭
●お茶する庭

(3)4つの日本一に挑戦

●日本一広い芝生広場
 東京ドーム約6個分の芝生広場。凧揚げやスポーツイベントなど広さを活かしたイベントを実施しました。
●日本一長い木のブランコ
 長さ150m。海に向かって70人同時に漕ぐことができる木のブランコ。山口県産と福井県産の木を使用しました。
●日本一高い木のブランコ
 高さ30mの木のブランコ。福井県産の樹齢200年の木を使い、一番太いところは直径80cmの太さ。ブランコの揺れ幅は約16mとなりました。
●日本一長い竹のコースター
 美祢の竹を260本使用した長さ85mの竹のコースター。安心・安全に楽しめるようにメンテナンスを繰り返しました。

(4)ファンタスティックなナイトプログラム

 期間中毎日、1,000万の花をライトアップ。さらに花火やライブ等さまざまなナイトイベントを開催しました。

●KIRARA RING
 参加者が光る浮輪を身につけて会場内をパレードする参加型イルミネーションイベント。光のアーティスト・高橋匡太氏が企画。パレード終盤には参加者で人文字を作成し写真撮影。会期中撮影した人文字により、花博オリジナルの詩が完成し、最終日には 詩人・三角みづ紀氏が朗読しました。
●夢のたね2018 山口
 夜空に上がった熱気球から、みんなの夢が書かれた「夢のたね」が光りながら舞い降りる。光のアーティスト・高橋匡太氏が国内外で展開するプロジェクトを過去最大級の規模で実施。当日は12,953個もの「夢のたね」が舞い降り、集まった約1万人の人々に「夢」が届けられました。

(5)心躍る1,000のイベントと体験プログラム

 会期中は375団体・個人による延べ2,116件のイベントを実施。人が魅せるイベントと体験プログラムを重視し、シニア、ファミリー、若者など全ての世代の来場者が山口の魅力を体感できることを狙いとしました。

(6)新しい公園の夢を持ち寄る県民参加プログラム

●ゆめアクション 
 「いっしょに“ゆめを描こう”」をスローガンに、県民の自主的・主体的な新しい発想に基づいたステージプログラム、ワークショップ・展示プログラム、フリー企画プログラムを実施。会期中65企画のコンテンツを実施しました。
●はなアクション
 会場運営を幅広くサポートする運営ボランティアを「いっしょに“はな”を咲かせよう」をスローガンに、会場内の様々な活動に県民が参加しました。

3.明治150年記念

記念施設「維新体験館」

 幕末・明治期の未知の時代を切り開いた郷土の先人たちの「志」や「行動力」を楽しみながら学び、明治維新を体感するとともに、時代を切り開く力を受け継ぐことを目的としたテーマ館。
 吉田松陰や高杉晋作らと共に、維新の名シーンをたどるVR(バーチャルリアリティー)などの体験を実施しました。

「明治150年記念式典」・「明治150年記念若者国際シンポジウム」

 明治改元から150年を迎える節目の年であることを記念し、先人達の偉業を振り返り、その「志」や「行動力」を今に活かし、さらに、未来につなげていくため、「明治150年記念式典」を山口ゆめ花博会場内で開催しました。
 また、式典に続いて、これからの地方、日本、さらには世界をリードする「志」を持った人材を育むため、先人たちのチャレンジ精神を学び、現代のリーダーたちが、次代を担う若者へ熱いメッセージとエールを送る「明治150年記念若者国際シンポジウム」を開催しました。

4.平成30年度 全国都市緑化祭

 都市緑化の推進を図り、緑豊かな潤いのあるまちづくりを目的に、「第35回 全国都市緑化やまぐちフェア」の中心的行事として、平成30年10月3日(水) に「平成30年度全国都市緑化祭」を行いました。
 本行事には、秋篠宮同妃両殿下の御臨席をいただきました。

5.国際交流イベント

 会期中には、山口県や県内市町と交流のある都市の方々を招いて、さまざまな国際交流イベントを開催しました。

●日露交歓コンサート(平成30年9月26日)
●シンガポール「星日文化協会合唱団」ステージ(平成30年10月4日)
●国際交流展示・ワークショップ(平成30年10月15〜21日)
●スペインデー(平成30年10月20日)
●韓国慶尚南道ステージ(平成30年10月20・21日)
●中国山東省ステージ(平成30年10月20・21日)

6.市町デー

 森のステージ及び周辺のPRブース等で、各市町が主体となり、歴史・文化、観光地、特産品の紹介や伝統芸能の披露等を行い、地域の特色をPRしました。

7.連携会場

 県内各地の公園·緑地、観光拠点、花や緑の名所、道の駅等のうち、花博の趣旨に沿ってイベント、情報発信等を行う場所(計61箇所)を「連携会場」として位置づけ、花博開催の1年前から、県内各地で様々なイベントを実施することにより、花博の開催機運を全県に拡大させました。